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エントリー「ステラ通信2022年9月号」

ステラ通信2022年9月号

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令和4年9月号(第84号)

社会保険労務士事務所 ステラ通信

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ミニ労務

〜無断欠勤を理由とする懲戒解雇の対応〜

ビジネスガイドより

Q.当社の就業規則には、懲戒解雇事由として、「無断欠勤が 14 日以上に及んだとき」との規定があります。 現在社員で連絡なく突然出社しなくなった者がいます。どうやら原因はメンタルヘルスの不調のようですが、社員の欠勤が14日間継続した場合、当社は当然に社員を懲戒解雇できるのでしょうか。

A.無断欠勤の期間が14日間に及んでいることは、一定の目安にはなるものの、懲戒解雇にあたっては、無断欠勤に正当な理由がなく、企業秩序を乱す場合であるといえるかどうかを、別途検討する必要があります。
特に、メンタルヘルス不調により無断欠勤が続いている場合は、産業医等の医師による面談の実施や必要な場合には治療をすすめ、休職等を検討するなどの対応を一切とらずに懲戒解雇処分とすると、無効とされるリスクが高まるため、注意が必要です。

①無断欠勤の懲戒事由該当性

◆懲戒解雇事由に該当するからといって、懲戒解雇が当然に有効となるわけではなく、懲戒解雇が有効となるためには、「労働者の行為の性質および態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であることが必要になります」(労働契約法15条)

◆無断欠勤の場合、事業運営に支障をきたすことや他の従業員への影響等、企業秩序の維持の観点から、一定期間継続して正当な理由なく無断欠勤をすれば、懲戒解雇が認められやすい傾向にあります。

②正当な理由のある欠勤かの検討

◆無断欠勤による懲戒解雇が有効となるのは、正当な理由のない無断欠勤が続き企業秩序を乱す場合です。形式的に無断欠勤が続いている場合でも、特にメンタルヘルス不調により出勤できない場合は、懲戒解雇検討にあたり、正当な理由のない欠勤といえるかを慎重に検討する必要があります。

◆判例の事例では、40日間にわたり欠勤を続けた労働者を諭旨退職処分(自主退職を促し 退職届を提出させる)としたところ、精神科医による健康診断を実施するなどし、必要な 場合は治療をすすめ休職等の対応も検討すべきだったとして、そのような対応をとらなかった状況下では、正当な理由のない無断欠勤があったとはいえず、懲戒処分は無効であると判断されました。

◆無断欠勤の原因がメンタルヘルス不調にあると疑われる場合には、直ちに懲戒解雇とするのではなく、まず、産業医や指定医との面談を実施した上で、必要な場合は治療をすすめ休職等とするなど、対応を検討する必要があります。

半数以上の新入社員が10年以内の退職を考えている!

〜マイナビ転職「2022年卒新入社員の意識調査」より

◆今の会社を「3年以内に退職予定」は28.3%、「10年以内」では51%
この割合は昨年とほぼ同じですが、ここ数年増えているということです。最も多い理由に、男性は「転職でキャリアアップしていきたい」(33.9%)、女性は「ライフステージに合 わせて働き方を変えたい」(43.6%)、「定年まで」と答えた割合は、18.5%でした。

◆65%が現在「働きがい」を感じている。
働きがいのある職場としてあげられたのは、「自身の成長を感じる」(55.6%)が最も多く、次いで「誰か(顧客・同僚)の役に立てた」(49.8%)、「褒められる・(労)ねぎらわれる」 (48%)と続きます。意外にも、給料の項目「自身の働きに見合う報酬が得られている」は31.1%と低めの結果でした。待遇より精神面での充実のほうが重要視されていることとなりました。

〜最低賃金 過去最大の31円引上げに〜

中央最低賃金審議会は、2022年の最低賃金は過去最大の大幅な引上げを決めました。
ただでさえ原材料高騰を苦しむ中小企業(特に地方)に与える影響は非常に大きいです。

令和4年 長野県の最低賃金

877円 ➾ 908円 になります。改定は10月1日からです。

雑記

 今の国内は、円安、物価の上昇、安倍元首相の国葬問題、自民党の旧統一教会との癒着など様々な問題が報じられています。この状況下で果たして岸田首相は、強力なリーダーシップを発揮して揺らぐ自民党をまとめ、日本を良い方向に持っていけるのでしょうか・・。
外国人観光客のツアーも入国可能になり、円安により日本で買うと安くなっているということで、お菓子、ペットボトルの水など、以外なものが多く買われていることに驚きます。