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エントリー「ステラ通信2023年5月号」

ステラ通信2023年5月号

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令和5年5月号(第92号)

社会保険労務士事務所 ステラ通信

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ミニ労務

☆ 労務問題ケ―ス ☆

杜若経営法律事務所著より抜粋

Q.始業前と終業後に私的な用事で社内にいることを禁止できるか
通勤の混雑回避などを理由に、始業時刻の2時間前に出社してくつろいでいる社員がいます。また、終業時刻後にすぐ退社せず会社内で私的な会話をしている社員も何人かみられます。こうした社員に対し、始業の一定時間までは出社禁止としたり、終業後は一定時間以内に退社したりするように義務付けることは可能でしょうか。

A.企業には施設管理権があり始業前の出勤や始業後の退勤についてルールを設けることは可能です。ただ、始業の準備のために出勤するケースなど必要性がある場合も想定しておく。

◆始業時間よりも不必要に早く出勤すること、あるいは、終業時刻後も居残ることを放置した場合、その滞在時間が労働時間であるとして、後で従業員から残業代の請求をされるなどのリスクがあります。

◆労働者が使用者の指揮命令下に置かれているのは、原則、所定労働時間の間となります。そして、当該時間以外の就業は、使用者の指示に基づいていることが必要です。その就業に業務性があるとしても、使用者が知らないままに労働者が業務に従事した時間を労働時間とすることは排除し、事前許可があれば認めるといったルールが必要です。

◆始業時間前に余裕をもって出社していることが、合理的な範囲であれば、始業時間からすぐに労務提供するための準備行為の一環として認められます。
しかし、設問のような始業時刻の2時間前に出社して自席でくつろいでいる社員の場合、業務の準備をしているのではなく、単にくつろいでいるだけといえます。労働時間として認めないためにも、例えば「残業申請書、業務命令書」があれば、認めるとする記録を決めておくことが現実的です。

◆「タイムカードの時間=労働時間」ではない
「タイムカードの時間=会社にいた時間を示しているに過ぎません。勤怠管理をしっかり行うことが会社のリスクを軽減し、また社員からの信頼を得ることになります。

〜雇用条件明示にまつわる求人票トラブル〜

求人票をめぐるトラブル

◆労働者が求人票をみて応募したところ、面接で会社から求人票と異なる労働条件の説明を受けたり、面接終了後に「本来なら会社の採用基準を満たさず不採用ではあるが、会社が提案する労働条件であれば、採用することも検討するがどうか」と提案を受けたりすることがあります。

◆例えば、月給25万円の期間の定めのない正社員の求人に応募したところ、会社から月給20万円の有期雇用契約の提案を受けたというような場合、労働者からしてみると「話が違う」という気持ちになります。会社からすると、「会社には採用の自由があり、あくまで求人情報は申し込みの誘因で、雇用契約の内容そのものでは必ずしもない」と考えることから、認識のズレが生じトラブルになります。

◆特に労働条件のうち、賃金、労働時間、労働日などについては、雇用契約の本質に関わる部分であり、求人票と異なる労働条件とするならば、当事者間で明確に合意をしておくべきです。

◆労働判例があり、求職者は当然に求人票記載の労働条件が雇用契約の内容となることを前提に、雇用契約締結の申し込みをするので、求人票記載の労働条件は当事者間において、これと異なる別段の事情がないかぎり、雇用契約と解するのが相当であると述べています。

◆求人票の記載が直ちに雇用契約の内容になるわけではないものの、当事者間においてこれと異なる別段の合意をきちんとしていないと (またはそのことを立証できるように書面などで残しておかないと)、求人票記載の労働条件が雇用契約になり得るということです。

◆求人票と異なる労働条件を提案すること自体は禁止されていません。
その場合には、きちんと求職者がその変更内容を理解できるように説明することが必要となります。

雑記

 今年は4年ぶりとなる行動制限のないGWとなり、観光地などではコロナ渦前の状況を取り戻し、賑わいました。善光寺では無事戻ってきた「びんずる尊者像」に触れようと参拝者の列が続き、参拝者は「よかった、戻ってきていて」という言葉のとおり、本当に良かったと思います。

 毎日、大谷翔平の活躍が報道されています。現球界で唯一無二の二刀流を貫く大谷翔平の行くところに話題のない日はないと言われています。その様は、〖 敵ファンも夢中にさせる“異様な光景”地元局が伝える大谷翔平の凄まじいスター性、ここまでの影響力は前例がない 〗と言っています。WBCでの凄さを見た以降、更に凄さを感じ、誰にでも愛されるあの笑顔は癒され、日本が誇れる人です。