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エントリー「コア・ステラ通信2018年2月号」

コア・ステラ通信2018年2月号

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平成30年2月号(第30号)

社会保険労務士法人コア・ステラ通信

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調査結果にみる「副業」に関する時間と収入の実態

◆「副業・兼業容認」が今後広がる?

 昨年12月25日に、厚生労働省の「柔軟な働き方に関する検討会」が公表した報告書で、労働者が主体的に自らの働き方を考え、選択できるようにするために、同省が示すモデル就業規則を改定して、「労務提供上の支障や企業秘密の漏洩が生じる場合等以外は副業・兼業を認める内容に改めること」等が必要とされました。
 こうした動きを受け、企業は、自社の副業・兼業の取扱いを考える必要がありそうです。

◆副業・兼業に充てる時間はどれくらい?

 従業員が副業・兼業を行う場合の懸念事項の1つに、長時間労働となり業務がおろそかになることが挙げられます。
 経済産業省の委託調査の結果では、「労働時間が長くなり本業に専念できない」と回答した人の割合は6%程度でした。具体的な時間数は、回答した2,000人の約半数が「週平均1~9時間」としています。
 また、エン・ジャパン株式会社が20~40代の正社員5,584名に対して昨年4月に行った調査の結果によれば、副業時間は週当たり「1時間未満」12%、「1~3時間未満」23%、「3~5時間未満」21%、「5~10時間未満」23%でした。

◆副業の形態はアルバイト、収入は月1~5万円が多い

 同調査結果によれば、副業で行ったのは「アルバイト(接客・販売・サービス系)」が61%いる一方、インターネットを活用したものもあり、「ネットオークション・フリマサイト」が14%、「アフィリエイト」と「クラウドソーシング」が各7%でした。
 また、月の収入は「1~3万円」「3~5万円」が各24%で約半数を占めますが、「10~20万円」も19%います。

◆副業・兼業できない会社には人が集まらない?

 前出の経済産業省の委託調査では、回答者の約3分の2が「副業を認めない会社に魅力を感じない」としています。
 今後は、副業・兼業に対する柔軟な姿勢が求められるのかもしれません。

今後求められる企業の福利厚生とは?

◆1人平均は、2年連続で11万円超

 一般社団法人日本経済団体連合会が、会員および会員加盟の企業を対象に実施した「2016年度福利厚生費調査結果」(回答企業数:676社、労務構成:平均年齢41.8歳)によると、企業が負担した福利厚生費(法定福利費と法定外福利費の合計)は、従業員1人1カ月平均111,844円(前年度比1.1%増)となり、2年連続で11万円を超えたそうです。
 福利厚生費のうち法定福利費は、社会保険料の増加等により86,622円(同1.7%増)となり、法定外福利費は、25,222円(同0.9%減)となりました。

◆法定福利費は7年連続で増加

 福利厚生費のうち、「法定福利費」は、7年連続増加し、過去最高額となっています。
 また、「医療・健康費用」の法定外福利費に占める割合が12.5%と、約50年ぶりの高水準となり、同調査では、法定外福利費の抑制傾向が続く中にあっても、健康経営を重視している姿勢が伺えると指摘しています。
 2015年12月から義務化されたストレスチェックへの対応や健康経営の高まりに伴い、労働安全衛生法に基づく健康診断費や人間ドックに対する補助費である「ヘルスケアサポート」が増加していることも指摘されています。

◆中小企業でも福利厚生費の見直しが必要

 同調査は毎年実施されており、福利厚生費の構成内容も時代にあわせて年々変化している様子が読み取れますが、その見直しについては、現在の雇用状況下において、中小企業でも必要となっているところです。
 他社と差別化し、人材確保の意味でも、福利厚生を検討することは今後必要なところです。

◆「休暇」を求める人が多い?

 ロンドンに本社を置くマイケル・ペイジ・インターナショナル・ジャパン株式会社が、日本で勤務している会社員約300名を対象に「最も求められている福利厚生」について聞いた調査によると、「休暇」が最も望まれているという結果が出たそうです。  今後は、従業員の実際のニーズを読み取りながら福利厚生を検討していく必要がありそうです。

2月の労務の手続提出期限[提出先・納付先]

  • 28日
  • じん肺健康管理実施状況報告の提出[労働基準監督署]
  • 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
  • 外国人雇用状況告(雇用保険の被保険者でない場合)
    <雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]

編集後記

 立春(2月4日)から立夏(5月5日)の前日までが「春」ですが、2月も1月同様、寒い日が続いています。数年に一度の寒波とか、今季最強の寒波という言葉をよく聞きます。今年はいつも以上に暖かい日がありがたく感じられそうな気がします。