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エントリー「コア・ステラ通信2018年4月号」

コア・ステラ通信2018年4月号

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平成30年4月号(第32号)

社会保険労務士法人コア・ステラ通信

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女性の賃金、アルバイトの時給が過去最高に!

◆正社員と非正社員の差は拡大

 厚生労働省は2月下旬、2017年の「賃金構造基本統計調査」を発表しました。
 調査は従業員10人以上が働く全国約5万事業所で昨年6月に支給された給与のうち、主に基本給にあたる所定内給与の金額をまとめたもので、残業代は含まれていません。
 これによると、フルタイムで働く女性の所定内給与の平均が前年より0.6%多く、4年連続で過去最高を更新したことがわかりました。一方で、非正規で働く女性が増えた影響で、正社員と非正社員の賃金格差は前年より広がりました。

◆全般的に微増、男女の格差は過去最小

 賃金は、男女計30万4,300円(年齢42.5歳、勤続12.1年)、男性33万5,500円(年齢43.3歳、勤続13.5年)、女性24万6,100円(年齢41.1歳、勤続9.4年)となっています。賃金を前年と比べると、男女計および男性では0.1%増加、女性では0.6%増加となりました。
 女性の賃金は過去最高となっており、男女間賃金格差(男性=100)は、比較可能な昭和51年調査以降で過去最小の73.4となりました。

◆年齢別の賃金カーブ、女性は緩やか

 男女別の賃金カーブをみると、男性では年齢階級が高くなるとともに賃金も上昇し、50~54歳で42万4,000円(20~24 歳の賃金を100とすると201.4)と賃金がピークとなり、その後下降しています。
 女性も50~54歳の27万円(同133.3)がピークとなっていますが、男性に比べ、賃金カーブは緩やかとなっています。

◆短時間勤務・アルバイトの時給は上昇

 雇用形態別でみると、正社員の所定内給与は32万1,600円と前年からほぼ横ばいだったのに対し、非正社員は同0.5%減の21万800円で、賃金格差は広がりました。
 また、短時間勤務をするアルバイトや契約社員の平均時給額は同2.0%増の1,096円で、過去最高でした。男性は同1.8%増の1,154円で、女性が同1.9%増の1,074円でした。

「高齢社会対策大綱」にみるこれからのシニア就業支援施策

◆「高齢社会対策大綱」とは

 政府は「高齢社会対策大綱」を閣議決定しました。同大綱は日本が高齢社会にどう対応するかの指針であり、5年ごとに見直されています。
 今回は、人を年齢で区別せず国民が希望に応じて意欲・能力をいかして活躍できる「エイジレス社会」の構築を目指すことが示されました。

◆年金受給開始年齢:70歳超が可能に

 公的年金の受給開始年齢について、選択により70歳以降まで繰下げ可能にする制度や在職老齢年金の在り方等、働くシニアの多様な実態に応じた制度を検討することが盛り込まれました。
 現在でも65歳以降70歳までの繰下げは可能で、受給額が月額最大42%上乗せされるメリットもありますが、2015年度末時点の利用率は1.4%と低く、この周知にも取り組むとされています。

◆高年齢者の就業率引上げ目標

 昨年の総務省「労働力調査」によれば、60~64歳の就業率は63.6%ですが、今回の大綱では、この就業率を2020年には67%とする目標が掲げられました。

◆健康年齢の延伸目標

 長く働き続けるためには健康であることが不可欠ですが、大綱でも、日常生活に支障のない健康寿命を、2013年時点の男性71.19歳、女性74.21歳から、2025年に2歳以上延ばす目標が設定されました。
 就労の場においても、加齢に伴う身体機能の変化を考慮し、安全と健康確保に配慮した働きやすい快適な職場づくりおよび健康確保対策を推進するとしています。

◆事業者に対する支援の充実も明記

 シニアの就業は本人の健康・意欲・体力等により多様化することから、就業形態の選択肢を広げるとともに、65歳までの定年延長や65歳以降の継続雇用延長を行う企業への支援を充実させることなどが明記されました。

4月の労務の手続提出期限[提出先・納付先]

  • 5月1日
  • 労働者私傷病報告の提出<休業4日未満、1月~3月分>[労働基準監督署]
  • 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
  • 外国人雇用状況告(雇用保険の被保険者でない場合)
    <雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]

編集後記

 先日、上田城跡公園の桜を見てきました。櫓門近くの枝垂れ桜がとてもきれいで、多くの人でにぎわっていました。例年より1週間ほど早い開花とのことですが、長野県は地域によって開花時期が異なるので、しばらくは満開の桜を楽しみたいと思っています。