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エントリー「コア・ステラ通信2018年11月号」

コア・ステラ通信2018年11月号

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平成30年11月号(第39号)

社会保険労務士法人コア・ステラ通信

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「働き方改革法」に対する企業の意識~エン・ジャパン(株)の調査から

 エン・ジャパン株式会社は、人事担当者向けの総合情報サイト「人事のミカタ」上で、経営者や人事担当者を対象に「働き方改革法案について」アンケート調査を行いました(回答者648名)。
以下、概要をご紹介します。

◆調査結果の概要

  1. 「働き方改革法案」の認知度
    「働き方改革法案」を知っているかという質問に対して、「概要を知っている」(74%)、「内容を含め知っている」(21%)と、認知度は95%に達しています。
  2. 経営への支障度合
    次に、「働き方改革法案」が施行されることで経営に支障が出るかという質問に対しては、「大きな支障が出る」(9%)、「やや支障が出る」(38%)とあり、企業規模が大きくなるにつれて「支障が出る」と回答する割合が増加しています。
  3. 経営に支障が出そうな法案について
    「経営に支障が出る」と回答した方に、「支障が出そうな法案はどれか」という質問に対しては、「時間外労働(残業)の上限規制」(66%)が最も多く、次に「年次有給の取得義務化」(54%)、「同一労働同一賃金の義務化」(43%)と続きます。

◆回答者の声

 働き方について日本は他国よりも遅れていて、各人が家庭の状況や自身の体調・結婚や出産などを抱えて仕事をしているのだから、国が柔軟に対応して働き方が多様化することは多くの問題が解決することにつながるといった意見や、中小企業にとっては厳しいところがあるもしれないが、従業員にとっては良い制度と肯定的な意見があります。
 一方で、能力差があると思われる職場で同一労働同一賃金は判断が難しい、残業の上限や有給を義務化したら生産性が下がる、生産性が下がる分人を増やしたら人件費が上がる、コスト削減のための無理な施策を考えてしまうのではないかと否定的な意見もあります。

業員の通勤事故リスク、対策を取っていますか?

◆会社が通勤時の事故発生をめぐり責任追及されるケースが増加

 10月1日、事故死したトラック運転手の遺族が、原因は過重労働だとして会社に約1億円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
 同様に、通勤途中で発生した事故をめぐり会社が責任追及されるケースが増えています。

◆上司も書類送検されたケース

 2017年10月、業務で公用ワゴン車を運転中に兵庫県川西市選挙管理委員会の職員が5人を死傷させる事故が発生しました。職員は、当時、参議院選挙対応で約1カ月間休みがなく、200時間超の時間外労働を行っていました。2018年4月23日、運転していた職員は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)で書類送検され、また過労状態を知りながら運転を命じたとして、上司も道路交通法違反(過労運転下命)で書類送検されています。

◆裁判で和解が成立したケース

 2018年2月8日、横浜地方裁判所川崎支部において、ある事件の和解が成立しました。この事件は、バイクで帰宅途中に居眠り運転で事故死した従業員の遺族が、原因は過重労働だとして会社に損害賠償を求めたもので、会社が7,590万円支払うこととなりました。従業員は約22時間の徹夜勤務明けで、事故前1カ月の時間外労働は約90時間でした。

◆裁判官は通勤中の会社の安全配慮義務に言及

 記事件で、裁判所は、通勤時にも会社は社員が過労による事故を起こさないようにする安全配慮義務があると認定し、公共交通機関の利用を指示するなどして事故を回避すべきであったと指摘しています。これまで通勤中の事故で会社の責任を認めたものはほとんどなかったため、会社の安全配慮義務が従業員の通勤についても認められることを示した画期的な判断とされています。

◆「労働時間把握」だけではリスクを回避できない

 働き方改革法では、労働時間把握が使用者の義務として課されることとなりました。しかし、会社に求められるのは、省令に定める方法により労働時間を記録等するだけでなく、過労状態で従業員が事故を起こさないような具体的対策を講じることであると認識する必要があるかもしれません。

11月の労務の手続提出期限[提出先・納付先]

  • 11月30日
  • 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
  • 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)
    <雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]

編集後記

 私が秋を実感するのは、日の入りが早くなることです。今まで明るかった時間帯が暗くなるのは寂しいですが、冬至まであと1か月程ですので、気持ちは明るくして過ごしたいと思います。