コア・ステラ通信2019年7月号
お役立ち情報 |令和元年7月号(第47号)
社会保険労務士法人コア・ステラ通信
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マイナンバーカードの普及、
利活用の促進と企業実務への影響
◆政府の方針
6月4日のデジタル・ガバメント閣僚会議で、「マイナンバーカードの普及と マイナンバーの利活用の促進に関する方針」が公表されました。その柱は下記の4点です。
1.自治体ポイントの活用(令和2年度;消費活性化策)
2.マイナンバーカードの健康保険証利用(令和3年3月から)
3.マイナンバーカードの円滑な取得・更新の推進等
4.マイナンバーカードの利便性、保有メリットの向上、利活用シーンの拡大
このうち企業の実務に影響があるのは、2の健康保険証利用です。
◆企業の総務事務の効率化を促進するための方策
また、マイナンバーカードの社員証等の各種証明としての活用が促進されるよう、利用手続の簡素化等を実施するとともに、令和2年11月頃より、企業が行う従業員の社会保険・税手続のワンストップ化を開始できるよう取組みを推進します。あわせて、令和2年4月より、情報システムに係る調達等において、マイナンバーカードの普及実績等を評価する仕組みを導入します。
◆社会保険・税手続きのワンストップ化の流れ
政府の報告によれば、従業員の採用、退職等のライフイベントに伴う社会保険・税手続きについては、①令和2年11月からマイナポータルを通じたオンライン・ワンストップ化を開始し、②令和3年度後半から、企業が保有する情報のクラウドを活用した提出の実現を目指すとされています。マイナンバーカードの普及はそれに向けての重要な役割を担っており、情報漏洩のない安全な運用が期待されています。
協会けんぽの様式が変更になりました
◆新システムへの移行に伴う変更
5月末より協会けんぽの様式が一部新しくなりました。新しくなった主な様式は、次のとおりです。
・健康保険 傷病手当金支給申請書
・健康保険 出産手当金支給申請書
・健康保険 出産育児一時金支給申請書
・健康保険 出産育児一時金内払金支払依頼書・差額申請書
・健康保険 埋葬料(費)支給申請書
・健康保険 高額療養費支給申請書
・健康保険 療養費支給申請書(治療用装具)
・健康保険 療養費支給申請書(立替払等)
変更内容は、主に数字を記入する欄(金額や年月日)がマス目になったところで、機械による読み取り精度を向上するためとのことです。新様式はすぐに使用することができます。また、これまでの様式も引き続き使用できるとのことです。
◆改元に伴う変更
また、改元に伴い、様式の該当部分が新元号の令和に改められています。変更前の様式も使用できますが、その際は「平成」を二重線で消し「令和」に直した上で使用してほしいと、協会けんぽでは案内しています。
なお、任意継続保険料や医療費の返納、および情報開示手数料等にかかる納付書について、改元前に発行された「平成」表記のものは、そのままでも有効に使えます。
◆デジタルファースト時代へ
一方、5月24日に、行政手続を原則として電子申請に統一するための法律(いわゆるデジタルファースト法)が成立しました。今後、社会保険関係の手続きやマイナンバーの利用などについて、関連する法律が変更され、詳細も順次公表されるものと思われますので要注目です。 時代の流れに伴い、手続きもどんどんと変わっていきますので、常に最新の情報に注意しておく必要があります。
7月の労務の手続提出期限[提出先・納付先]
- 7月30日
- 労働者死傷病報告の提出[労働基準監督署]<休業4日未満、4月~6月>
- 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
- 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)
<雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]
編集後記
今月は、マイナンバーカードの利活用や協会けんぽの様式変更を取り上げました。国が実現を目指すデジタル・ガバメントへの取組に、今後も注視していきたいと思います。