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エントリー「ステラ通信2022年7月号」

ステラ通信2022年7月号

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令和4年7月号(第82号)

社会保険労務士事務所 ステラ通信

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ミニ労務

〜副業・兼業の対応〜

ビジネスガイドより

◆働き方改革以降、副業・兼業を解禁する企業の増加がみられ働く人の意識変化はより一層進んでいます。最近では、「当社では副業・兼業は禁止だが、何人かの従業員がしている」との声も増え、企業としてどのように対応すべきか悩ましい事例があります。
判例上では、副業・兼業は原則として労働者の自由であるとしても、例外的な場合には、これを禁止または制限することができることは、裁判例でも肯定されています。

◆副業・兼業のガイドラインにおいては、以下のような場合には、禁止または制限できるとしています。

①労務提供上の支障がある場合
②業務上の秘密が漏洩する場合
③競業により自社の利益が害される場合
④自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

上記のうち、①の「労務提供上の支障がある場合」裁判例は、副業・兼業を禁止または制限できる場合に当るとしています。

〖平日は本業先での仕事のみに従事し、本業がない休日に副業・兼業をしている〗

◆正社員として働く従業員が副業・兼業をするような場合には、本業先での労働日以外の休日に副業・兼業を行う場合が多いです。この事例で、問題になるのは、上記禁止または制限できる場合の①の「労務提供上の支障がある場合」に当るか否かです。

◆本業先にとっては、休日は休息を十分にとるためのものであるから、「休日に副業・兼業をされると疲労が蓄積し本業に支障が出るのではないか」という理由から、不許可にしていることが多いです。

◆新しい裁判例では、休日の副業・兼業については労務提供上の支障がないという理由で、懲戒解雇を無効とする判例が多くみられます。法定休日は、労働義務を負わないという意味であって労働することまで禁止していません。

◆しかし副業・兼業は、1 日の労働時間が長時間となり、休息時間の確保が困難となる為、安全性の観点からも検討することが必要となります。 自社に対してどのような影響が生じるかということを、個別具体的に判断していくことが重要なことであり、そのためにも事前に申請、許可制度を設けておくことが適当といえます。

トライアル雇用

Q.トライアル雇用という求人方法があると聞きましたがどのような制度ですか。

A.離職の多いフリーターなどを有期契約でお試し雇用してから無期雇用へ移行することができる制度です。ハローワークで通常の求人と併用して募集することができます。

◆「トライアル雇用」とは、実務経験不足や定職の勤務経験がほとんどない経歴などから就職が困難な求職者等を、有期契約でお試し雇用をして、実務を通じて本人の適正、能力、態度などから無期雇用できるかを判断する雇用制度です。
適性があると判断してから、正式に無期雇用契約をします。

◆使用者にとっては、働きぶりを最長3ヶ月間確認してから無期雇用へ移行できるため、採用のミスマッチを防ぐことができます。また、求職者はハローワークから「最長3ヶ月の有期契約をして、適性について合格してから無期雇用へ移行する」という説明を受けています。
従いまして、適性がない場合に無期雇用へ移行しなくても、本人とトラブルになる可能性は低いです。

◆ただし、自動的にトライアル雇用はできません。
求人を出す時に、事業主からハローワークにトライアル雇用の申出をする必要があります。トライアル雇用だけだと対象者が限定されるため、一般の求人とトライアル雇用求人の併用求人として出すことになります。

◆助成金の対象となる労働者をトライアル雇用した場合に助成金が支給されます。
〔助成金の対象となる労働者〕は
①紹介日の前日から過去2年以内に2回以上離職や転職を繰り返している
②紹介日の前日時点で、離職している期間が1年を超えている
③妊娠、出産、育児を理由に紹介日の前日時点で、安定していない期間が1年を超えている
※助成金は、対象となる労働者を雇用した場合となりますが、求人を出してもなかなか応募がない場合は、トライアル雇用を検討してみるのも良いかと思います。

雑記

 6月10日から、日本では外国人観光客の受け入れが再開されました。そんな中、世界経済フォーラムが発表され、「観光魅力度ランキング」で日本が初の世界1位になりました。思わず何が、なぜコロナ渦でも高評価を受けたのかと驚きと同時に、明るいニュースで嬉しいことと思いました。最も評価を受けたのが「交通インフラ」と言われています。鉄道サービスの正確さが1位、交通機関の本数も1位、絶景スポット、美しい桜と花見、治安の良さ、国の清潔さなどが高評価を受けました。日本にいる私には、当たり前のような状況ですが、改めて日本の良さを感じることができると思いました。