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エントリー「ステラ通信2022年11月号」

ステラ通信2022年11月号

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令和4年11月号(第86号)

社会保険労務士事務所 ステラ通信

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ミニ労務

〜労務トラブル実践Q&A〜

Q.無断での遅刻、欠勤を繰り返す従業員
何度注意しても、無断遅刻、無断欠勤を繰り返す部下がいて、会社としてどうにかすべきだと同僚からも苦情がでている。職場の雰囲気も悪くなっており、どう対応したらよいか。

◆病気等のやむを得ない事情があるのであれば、その理由をあきらかにして、所定の手続をふんで欠勤すべきこと、どんな理由であれ無断での遅刻や欠勤は許されないこと、速やかに状況が改善されなければ懲戒もあり得ることを伝え、改善を促します。
どんな原因にせよ、注意を受けながら無断遅刻等を繰り返すことが、いつまでも許されるものではありません。

◆病気であるような様子が見られないのであれば、やむを得ない合理的理由がない服務規律に違反する行為として、厳しく捉えなければなりません。会社としては、これまでの延長戦上で対処するのはやめ、経緯を振返ってこれまでの状況について会社としての評価を改めて行います。

◆その上で、本人に対し、会社の評価と、現状続いている手続を守らない無断欠勤は、職場のルールに違反していること、それにより職場の雰囲気を大きく損なっていることをはっきり指摘し、このままの状況が変わらなければ、今後は今までと違った厳しい対応になることを警告します。

◆なかには、それまで真面目に勤務していた者が仕事に行き詰まったり、同僚や上司とのトラブルが原因で精神的に参ってしまって、それが勤務に影響している場合も考えられます。それが明らかになった場合には、本人の体調にも十分配慮のうえ対応が必要になります。

Q.高給与で中途採用した者の能力不足
特定の職務に従事することを前提に、高給与で中途採用した者がいます。実際に仕事に就けてみると、真面目に勤務はしているものの、本人が言うほどの実力はなく、職場のお荷物になっている状態です。周囲からは、辞めてもらうか、給与を下げなければ不公平だ、と不満の声があがっています。

◆特定の資格や一定の能力があることを、その者と労働契約における条件となっているかどうか、まず労働契約書や労働条件明示文書などにより、判断することになります。

◆要求された能力等が明らかな雇用であるにも関わらず、そうした能力等がないことが判明した場合には、退職勧奨や解雇も可能となりますが、そのためには合理的な手順が必要です。本人は、それなりに真面目にやっているということからすると、会社の評価と本人の認識にはズレがあるかもしれません。

◆そうであれば、遅滞なく会社として危惧や改善すべき問題点を伝え、本人の弁明を聞き、まずは状況を改善するための機会を与えることが必要です。具体的に何が問題かを示す必要があり、高度の専門業務雇用といえど、可能な限り、改善のためのアドバイスを行うことが必要です。こうしたことをせず、いきなり解雇や給与の減額はできませんし、雇用に際し具体的に合意した給与額など、相手方の同意なしに一方的に変更はできないのです。

◆特定の職務を遂行するために、特定の資格や能力を持っていることを条件にして、即戦力として採用され、それを前提に高給与などの待遇が合意されていることが明らかな雇用においては、本人がそうした雇用の前提となる資格や能力などの条件を満たしていないことが、明らかになった場合には、雇用保障は与えられないと考えられています。

新入社員の理想の上司・先輩は「仕事について丁寧に指導する人」

〜日本能率協会の調査より〜

2022年度仕事や働くことに対しどのような意識をもっているかを、545人からの回答より「新入社員意識調査」をとりまとめました。

◆理想の上司・先輩は、「仕事について丁寧に指導する人」が(71.7%)が1位で2012年以降の調査で過去最高となりました。
一方、2012年、2014年に数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は、今回の調査では大幅に数値が下がっています。

◆仕事の不安については、「上司・同僚など職場の人とうまくやっていけるか」が(64.6%)1位となりました。2位は「仕事に対する現在の自分の能力・スキル」となっています。

◆仕事をしていくうえでの抵抗については、「上司や先輩からの指示が曖昧でも質問しないで、とりあえず作業を進める」ことに抵抗があるとの回答が 82.7%で 1 位でした。 質問のしやすい風土や対応が求められています。

雑記

 カレンダーも残り2枚となり、段々今年も終わりに近づいてきたことを寒さと共に感じるこの頃であります。10月29日のドキュメンタリーを観て涙がでてしまうほど、感動したテレビ番組がありました。それは、諏訪市で江戸時代から続く地元の酒造、「本金酒造」杜氏の宮坂恒太朗さん42歳は、12年前に若くして、筋肉が次第に痩せていくALSという病気を発症し、体がほとんど動かなくても車いすから指示を出していました。衰えない五感で酒造りの責任者として働く姿は本当に感動的でした。
病の進行から気管支切開手術を決断、声を失い、蔵は、杜氏不在でスタートしました。苦難の中でも、蔵人と新たな商品に挑戦していく姿は、とても勇気をもらいました。とにかく奥様が明るく、常に笑って支えている「本金酒造」の心のこもったお酒を買ってみようかという気持ちになりました。私はお酒飲めませんが・・。