コア・ステラ通信2015年10月号
お役立ち情報 |平成27年10月号(第2号)
社会保険労務士法人コア・ステラ通信
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企業における「人材不足」の現状と対策
◆日本は人材不足の周期に
景気は緩やかに回復していると言われており、一部では景気の良い話もあるようです。
有効求人倍率が年々少しずつではありますが上昇しており、8月に解禁された採用活動も活発になるなど、企業の人材確保に影響を与えています。
帝国データバンクが発表した「人手不足に対する企業の動向調査」(2015年7月実施)では、企業の36.2%で正社員が不足、非正社員については24.5%が不足と回答しています。
なお、今年の内定辞退率(8月1日時点。リクルートキャリア調べ)は44.2%と、昨年の採用活動解禁日(4月1日)の24.1%に比べて大幅に増加し、“売り手市場”を裏付けています。
少子化や人口減少に伴い、日本の労働人口は大幅に減少すると予測されています。現在の人材不足も、景気の回復というよりは大きな流れとして労働力の供給が減少する局面に入ったことが大きな要因です。また、その減少が大幅なものとなると見込まれているということです。
減少幅は、2030年までに最大で約900万人弱、2060年までには3,000万人弱となるとの見方もあります。
◆大きな経営課題
人材不足は将来的にも確実に大きな課題となってくると見込まれますので、企業の努力だけでは対応できない面もありますが、経営の方向性も含め、人材の確保策を今から考えていく必要がありそうです。
「改正個人情報保護法」「改正マイナンバー法」成立で変わること
◆関連する両法を併せて改正
個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)とマイナンバー法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)の改正法が可決、成立しました。
2013年に成立したマイナンバー法は、今年10月からの個人番号の配付や来年1月からの本格運用を前にした改正です。
◆「匿名加工情報」の利用拡大
これまでは本人の同意が必要とされていた、情報が誰のものかがわからないようにした「匿名加工情報」の利用については、本人の同意がなくても他人に提供できるようになります。
いわゆる「ビッグデータ」として、買い物の履歴や様々なサービスの利用情報などが、新商品の開発に役立てたいと考える企業の間で売買され、活用されることが考えられます。
◆預金口座やメタボ検診の記録も連結へ
マイナンバー法の改正では、2018年以降、本人の同意を条件に、銀行口座の預金情報もマイナンバーとの結び付けが可能になり、税務調査で預金残高の状況がつかみやすくなります。
本人の同意を条件にしたのは、財布の中身を知られたくない預金者に配慮したためですが、政府は2021年をメドに義務化する方向で検討しています。
また、「メタボ健診」の記録を2016年から、予防接種の記録については2017年から個人番号と結びつけて使えるようにし、引っ越し時、乳児の予防接種の履歴が転居先の自治体にスムーズに引き継がれるようになります。
◆基礎年金番号との連結は先延ばし
ただ、日本年金機構による個人情報流出問題を受け、同機構はマイナンバーをしばらく扱えないことも決まりました。
マイナンバーと基礎年金番号の連結は、2016年1月の予定から最大1年5カ月間延期されます。
10月の税務と労務の手続提出期限[提出先・納付先]
11月2日(10月31日)
- 個人の道府県民税・市町村民税の納付<第3期分>[郵便局または銀行]
- 労働者死傷病報告の提出<休業4日未満、7月~9月分>[労働基準監督署]
- 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
- 日雇健保印紙保険料受払報告書の提出[年金事務所]
- 労働保険料の納付<延納第2期分>[郵便局または銀行]
- 労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]
- 外国人雇用状況告(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]